インフルエンザ予防接種後に熱が出たら?副反応と感染、受診の目安

インフルエンザ予防接種後に熱が出たら?副反応と感染、受診の目安

インフルエンザの予防接種を受けた当日や翌日に熱が出ると、ワクチンが原因なのか、感染したのか気になると思います。

**注射で使う不活化ワクチンによって、インフルエンザを発症することはありません。**ウイルスとして働かない成分を使っているためです。ただし、接種後に発熱やだるさが出ることはあります。接種と同じ時期に感染症が重なる場合もあるので、「接種後だから副反応」とは決められません。mhlw.go.jp

鼻に噴霧するフルミストは、注射とは異なるワクチンです。相談するときは、どちらを接種したかもお知らせください。

「通常2〜3日で治まる」は、必ず待ってよいという意味ではありません

注射型ワクチンの接種後には、腕の赤み・腫れ・痛みのほか、発熱、頭痛、寒気、だるさなどが起こることがあります。

厚生労働省は、こうした全身の反応を接種者の5〜10%に認め、通常2〜3日で消失すると説明しています。これは全身反応についての頻度であり、発熱だけが5〜10%に起こるという意味ではありません。mhlw.go.jp

軽い症状が時間とともに改善しているか、水分が取れているか、普段どおり受け答えができるかを確認してください。

高熱がある、悪化している、水分が取れない場合は、日数にかかわらず医療機関へ相談してください。2〜3日を過ぎても改善しないときも、副反応だけで説明できるか確認が必要です。

翌日の発熱でも、感染症が重なることはあります

接種した翌日に熱が出たという時間関係だけでは、原因は分かりません。ワクチンは接種直後から十分な予防効果が得られるわけではなく、効果が得られるまでには一般に約2週間かかります。CDC

喉の痛みや咳、鼻水が目立つ場合、家族や学校・職場で感染症が出ている場合、接種前から体調に変化があった場合には、インフルエンザや新型コロナなども考えます。

一度よくなった発熱や咳が再び悪化したときも、受診を検討してください。症状だけで副反応と感染を確実に区別することはできません。CDC

フルミスト後は、鼻水や喉の痛みも副反応として起こります

フルミストは、病原性を弱めたウイルスを使う経鼻弱毒生ワクチンです。日本での接種対象は、2歳以上19歳未満です。

電子添文には、鼻づまり・鼻水、咳、口や喉の痛み、頭痛、発熱などが副反応として記載されています。したがって、フルミスト後の鼻水や喉の痛みだけで、感染したとは判断できません。pmda.go.jp

ここで、受診時に伝えていただきたいことがあります。

**フルミスト接種後の一定期間は、ワクチン由来のウイルスによって、インフルエンザの迅速検査が陽性になる可能性があります。**電子添文にも、この点が明記されています。pmda.go.jp

陽性結果をすべてワクチンの影響と考えてよいわけではありません。実際の感染もあり得るため、接種日、症状の経過、周囲の感染状況と合わせて判断します。他院で検査を受ける場合も、フルミストを接種したことを伝えてください。

対象年齢や接種前の確認事項は、「フルミストはなぜ18歳まで?」でも説明しています。

息苦しさや意識の異常は、通常の予約を待たないでください

接種後に呼吸が苦しくなる、顔や喉が腫れる、全身のじんましんにふらつきが伴う場合は、重いアレルギー反応の可能性があります。すぐに医療者へ知らせ、重い症状がある場合は119番へ救急要請してください。CDC

けいれん、呼びかけへの反応が悪い、強い息苦しさ、持続する胸の痛みなども、速やかな診療が必要な症状です。副反応か感染症かを自宅で判断しようとして、受診を遅らせないでください。CDC

高熱、水分が取れない、尿が少ない、ぐったりしている場合も、早めに医療機関へ連絡してください。高齢者、乳幼児、妊娠中の方、重い持病のある方は、軽い症状でも相談を早めに検討してください。CDC

当院へ連絡するときは、接種日と症状の経過をお知らせください

茅ヶ崎信愛クリニックでは、発熱のある方は発熱外来として電話予約を受け付けています。来院前に0467-82-2554へお電話ください。shinai-cl.com

電話では、次の内容が分かると状況を伝えやすくなります。

  • 注射型かフルミストか、いつ接種したか
  • いつ症状が始まり、最高で何度まで上がったか
  • 咳・喉の痛み・鼻水・息苦しさがあるか
  • 水分が取れているか、周囲に感染者がいるか

接種済証やお薬手帳があれば、受診時にお持ちください。

当院の2026年度のインフルエンザ予防接種は、自費接種を9月11日、公費接種を10月2日から開始しています。今季の案内は、「2026年度 インフルエンザワクチン接種のお知らせ」をご覧ください。茅ヶ崎信愛クリニック ブログ

根拠資料

資料確認日:2026年10月9日

監修 医学博士 小島正之

この記事は一般的な情報をお伝えするものです。症状の感じ方や必要な検査は一人ひとり異なります。気になることがあれば、遠慮なく診察のときにお尋ねください。

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