生活習慣病で通院中の方へ|定期通院の機会に「がん検診」も確認しませんか?
高血圧、糖尿病、脂質異常症などで定期的に通院されている方は、血圧や血糖、コレステロールの管理を通じて、心筋梗塞や脳卒中などの予防に取り組まれていると思います。
当院では、こうした生活習慣病の管理に加えて、もう一つ大切にしていることがあります。
それが、がんの早期発見です。
がんは日本人の死因の上位を占める病気です。しかし、がんの種類や進行度によっては、早期に見つけることで治療の選択肢が広がる場合があります。
「症状が出てから受診する」のではなく、症状がないうちに、対象年齢になったら検診を受けることが大切です。
がん検診は「症状がない人」のための検査です
がん検診というと、「何か症状が出たら受けるもの」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、がん検診は本来、症状がない段階で病気のサインを見つけるためのものです。
特に、生活習慣病で定期通院されている方は、医療機関を受診する機会がすでにあります。そのタイミングで、年齢や性別に応じて必要ながん検診を一緒に確認することができます。
当院では、次の2つを大切な柱として診療しています。
1つ目は、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの管理による、心筋梗塞や脳卒中の予防。
2つ目は、がん検診や精密検査による、がんの早期発見です。
国がすすめる主ながん検診
厚生労働省は、がんによる死亡を減らす効果が科学的に確認されている検診として、主に次の5つを推奨しています。
がんの種類対象受診間隔主な検査方法胃がん50歳以上2年に1回胃内視鏡または胃部X線検査大腸がん40歳以上毎年便潜血検査肺がん40歳以上毎年胸部X線検査など乳がん40歳以上の女性2年に1回マンモグラフィ子宮頸がん20歳以上の女性2年に1回子宮頸部細胞診
たとえば50歳以上の男性であれば、胃がん・大腸がん・肺がんの検診が対象になります。
女性の場合は、年齢に応じて乳がん検診や子宮頸がん検診も大切です。
「自分は今年、どの検診を受ければよいのか分からない」という方は、診察時にお気軽にご相談ください。
便潜血検査が陽性だった場合は、大腸内視鏡検査が必要です
大腸がん検診では、便に血液が混じっていないかを調べる「便潜血検査」が行われます。
便潜血検査が陽性だった場合、すぐに大腸がんという意味ではありません。痔や良性ポリープなどでも陽性になることがあります。
しかし、便潜血陽性は大腸がんや大腸ポリープのサインである可能性もあります。
そのため、便潜血検査で陽性となった場合は、もう一度便の検査をして確認するのではなく、大腸内視鏡検査による精密検査が必要です。
「再検査で陰性だったから大丈夫」と自己判断してしまうと、必要な精密検査が遅れる可能性があります。
大腸内視鏡検査では何をするのか
大腸内視鏡検査では、前処置として下剤を使用し、腸の中をきれいにしたうえで、カメラで大腸全体を観察します。
検査中にポリープが見つかった場合、状態によってはその場で切除できることもあります。また、必要に応じて組織を採取し、詳しく調べることもできます。
「検査がつらそう」「痛みが心配」と不安に思われる方も多いですが、当院ではできるだけ負担を少なく受けていただけるよう配慮しています。
ご高齢の方や持病のある方については、脱水や内服薬の調整などにも注意しながら、検査の必要性を判断します。
検診の流れ
当院でのがん検診・精密検査の流れは、以下のようになります。
まず、診察時や受付で「がん検診を受けたい」とお声かけください。年齢、性別、これまでの検診歴を確認し、対象となる検診をご案内します。
便潜血検査や胸部X線検査など、当院で実施できる検査については院内で対応します。胃内視鏡、大腸内視鏡、マンモグラフィなどについては、必要に応じて当院または連携医療機関での検査をご案内します。
検査結果は、医師が分かりやすくご説明します。要精密検査となった場合も、その後の検査や治療につながるよう、かかりつけ医としてサポートします。
よくある質問
Q. がん検診は痛いですか?
便潜血検査や胸部X線検査は、基本的に痛みを伴いません。マンモグラフィでは乳房を圧迫するため、多少の痛みや圧迫感を感じることがあります。
内視鏡検査については、必要に応じて苦痛を軽減する工夫を行います。不安がある方は、事前にご相談ください。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
自治体の住民検診や職場の検診では、自己負担が少なく受けられる場合があります。対象年齢や費用は自治体・保険制度・検査内容によって異なりますので、詳しくは受付までお問い合わせください。
Q. 生活習慣病で通院中でも受けられますか?
はい。むしろ、生活習慣病などで定期通院されている方こそ、その機会にあわせてがん検診について確認することをおすすめします。
「症状がないから大丈夫」と思わず、対象年齢になったら検診を
がんは、早期に見つけることで治療の選択肢が広がることがあります。
血便、便通の変化、体重減少、貧血、長引く咳、胃の不調などがある場合は、検診の結果にかかわらず、早めにご相談ください。
また、症状がない方でも、対象年齢になったら定期的ながん検診を受けることが大切です。
高血圧、糖尿病、脂質異常症などで通院中の方は、診察の際にぜひ一度、「自分に必要ながん検診」についてご相談ください。
当院では、生活習慣病の管理とがんの早期発見の両面から、皆さまの健康をサポートしてまいります。